前回記事「宇宙人について(1)確実なUFO目撃事件」では、大人数による目撃という事実がUFOと宇宙人の存在証明になると論じました。
今回は「宇宙人は存在する」と言える、それ以外の根拠を述べていきたいと思います。
多数の独立した体験に共通する要素がある
UFOや宇宙人の目撃に信憑性がある根拠の1つとして「多数の(独立した別々の)事件に共通する要素がある」ということが挙げられます。
お互いに連絡を取っているわけでもない人々の報告に共通する要素があるなら、そうした現象が「嘘」や「錯覚」ではなく現実に存在していることの強い証左となります。
以前の記事で「臨死体験」の報告が信頼できる理由としても同じことを言いました。
例えば今ではすっかり「宇宙人」のイメージとして定着していますが、いわゆる「グレイ型」と呼ばれるタイプの異星人が頻繁に目撃されています。
人間より小柄ですが頭が不釣り合いに大きく、これまた大きなアーモンド形の黒い眼が特徴的な宇宙人です。
お互いに連絡のない人たちが世界中のあちこちで同じような姿の宇宙人を目撃するわけです。このことだけでも、実際にそうした姿の宇宙人が存在すると断言するのに十分です。
懐疑派は「TVでそういう姿を目にするからだ」「すでにそういうイメージが定着しているから人々はそういう錯覚を見るのだ」と反論しますが、やはり無理があります。
人々の間で「宇宙人はこういう姿をしている」というイメージが定着しているからといって、そういう具体的な幻覚をみんなが見たりするものでしょうか?
実際は反対です。「イメージが定着したからそういう姿を見る」のではなく「そういう姿を現に見ているからイメージが定着する」のです。
懐疑派は臨死体験に広く見られる共通要素(トンネル体験・体外離脱・死者との邂逅など)についても同じことを主張しますが、これは成り立ちません。
脳の構造が同じだから同じ幻覚を見る?
これに関連するのですが、僕は雑誌記者だった頃、アメリカのサイエンス・ライターである懐疑主義者M・S氏に(取材チームで)インタビューしたことがあります。
彼は懐疑主義の団体「ザ・スケプティクス・ソサイエティ」の創設者で、他の懐疑主義者から著書を引用されることも多い大物です。
そのM・S氏に向かって僕は「幻覚だと言いますが、それならどうしてみんなが同じ幻覚を見るのですか?」と質問してみたのです。
彼の答えは「人間の脳は同じような構造をしているからだ」というものでした。
う~む(笑)。果たしてこれが理由になっているでしょうか?
脳の構造がみんな同じだから、よりにもよって「身長は約1メートル、頭が大きくて、毛はなくて肌はツルツル、アーモンド形の黒い目を持つ生物」という同じ幻覚を見るというのです。
これだと、僕たちの脳はこういうグレイ型宇宙人の幻覚を見やすいようにできているということになるでしょう。
今では定着した「グレイ」の姿ですが、もし僕たちがその姿を見たことも聞いたこともなかったとしたら「宇宙人の姿」として真っ先にそういうものを想像するとは思えません。
江戸時代の日本人に「想像でいいから他の惑星にいる人間を描いてみて」とお願いしても、あのような姿を描くことはないでしょう。
つまりグレイのようなものは「自然な想像力」の範囲内にあるものではなく、自然なイメージとして湧いてくるものではないということです。
やはり「現実にそういうものが存在し、それがしばしば目撃される」からイメージが定着していると考える方がずっと合理的です。
自然な想像力を超えた描写が共通している
したがって「脳の構造が共通だから同じ幻覚を見る」というのは(絶対にあり得ないとは言いませんが)現時点では乱暴な議論と言えるでしょう。
その主張をするなら「脳のどんな仕組みがどのように機能するからそのような具体的なイメージが生じるのか」を説明してくれないと説得力がありません。
この議論をあまり真に受けると、僕たちが共通に見ている現実の事物(机の上のリンゴなど)についても「脳の想像力の産物」にできてしまいます。
みんなが「赤くて丸い果物」という幻覚を見るのは、人間の脳の構造がそのような幻覚を見やすいようにできているからである……とか言って。
いやいや、現実のリンゴをみんなが見ているだけですがな(^^;)
このたぐいの懐疑論はほどほどにすべきです。
通常の想像力や推理力を超えた描写としては、次のような報告も興味深いものです。
それは異星人によって地球人が誘拐されるという出来事(いわゆるアブダクション)に関するものです。
単に「恐ろしい存在にさらわれる」というだけなら、それが人々の深層心理に共有されていたり、そういう幻覚を見たりすることも不思議ではありません。
しかしその誘拐のされ方として「謎の光線を浴びせられると身体が浮遊し、そのままUFO内に牽引される」などという描写は明らかに自然な想像力や推理力を超えているでしょう。
しかも「その光線を浴びせられた身体は壁などの物質を通り抜ける」というのです。普通なら嘘でも思いつかないようなこういった話が、世界中のあちこちで報告されています。
繰り返しますが、TVや映画で見ているからみんながそういうイメージを抱くのではなく、まずそういう報告があったからTVや映画で取り上げられるようになったのです。
もう一度まとめますと……
お互いに関係のない多数の事例において共通して報告される、自然な想像力を超えた体験や出来事が存在することは、そうした現象が現実に存在することの証明です。
レーダー記録や交信記録などの物証がある
UFOおよび宇宙人が存在すると言える、次の「根拠」についてお話しします。
若干のUFO事件については、物体のレーダー記録、フライトレコーダーの記録、パイロットと空港管制塔の間での緊迫した交信記録などが残されています。
こういうものも立派な「証拠」「物証」と言えます。
ただ何をもって「証拠」「物証」と言うかについては難しい問題もあると思います。
例えばアブダクション事件の中には、異星人によって被害者の体内に金属片(インプラント)が埋め込まれ、それが摘出されるという事例もあって多数報告されています。
2013年、アメリカの化学者スティーブ・コルバーン博士らは「異星人によると思われるインプラントを摘出した事例がすでに17件ある」と発表しています。
その金属片を公に調査でき、それが地球産ではないことが確認できれば、かなり確実な証明になるでしょう。
しかし問題は「そうか、じゃあそれを見せてくれ」と言われた時に僕が見せられるわけではないということです(笑)
僕が「コルバーンさんならある場所を知ってるんじゃないかな……」と言っても、そう言われた人が調べられるとは限らないでしょう。
こういうこともあって、このような物的証拠は「真贋論争」に巻き込まれることもあるのでなかなか難しいのです。
しかし証拠や物証の中には一般に公開されていたり、公開とまではいかなくても確かなスジによって保管されていることが明らかなものもあります。
こういうものなら堂々と「証拠」「物証」と言って構わないでしょう。
そういうものの1つをご紹介します。
その証拠は、一般的に「JAL1628便事件」あるいは「日航ジャンボ機UFO遭遇事件」として知られている事例に関するものです。
僕が小学生の頃の出来事で、TVでも盛んに取り上げられていたので個人的によく覚えています。
以下、事件の概要です。
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1986年11月17日午後5時過ぎ、カナダとアラスカの国境に差し掛かっていた貨物専用機「JAL1628便」(ボーイング747型機)がUFOに遭遇した。
同機の乗務員たち(操縦士・副操縦士・機関士)は、大きな光る物体とその周りを跳ね回る小さな2つの光を目撃したのである。
この2つの光は真正面からコックピットを射抜いて乗務員たちは顔に熱を感じた。
1628便、アンカレッジ空港管制塔、近くのエルメンドルフ空軍基地管制塔との間で通信が続いた。
地上のレーダーも物体を確認したが、小さな物体は大きな物体と合体したらしく、寺内機長は空母2隻ほどの大きさのクルミ型の巨大物体が目視できた。
しかしやがて物体は目視でもレーダーでも確認できなくなり、どこかへ消えた。
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この事件についてはアメリカ連邦航空局(FAA)の事故調査部長ジョン・キャラハンが調査を担当し、報告書・通信記録・レーダー資料をホワイトハウスやCIAと共有しました。
普通ならこういう証拠資料は隠されます。当局としては、もちろんこの事件の資料も秘密裏に扱おうとしていたのです。
ところが、なんと事件を担当したキャラハンがこの全資料をコピーしており、長く自分のオフィス(引退後は自宅)に置いていたのです(笑)
そして2001年に全米記者クラブで体験談を公表し、資料も公開される運びとなりました。
というわけですので、この事件に関しては「証拠が残っている」と言ってもいいでしょう。寺内機長も積極的に取材に応じ、丁寧なイラストを含めた証言を行っています。
これはほんの1例です。
他にも僕が知っているところでは、数千人が目撃した「ベルギー・UFOウェーブ事件」(1989年)では戦闘機のレーダーがUFOの信じがたい動きを捉えており、その画像記録は公開されました。
要するに証拠はたんまりあるわけです。
否定派はよく「UFOがあると言うなら証拠を見せろ」と言うのですが、「もう公開されているのでしっかり見て下さい」と答えるしかないでしょう。
次回「宇宙人について(3)国家による研究と隠蔽」では、政府等による隠蔽工作の存在、そして隠蔽工作自体がUFOの存在証明になっていることを論じたいと思います。