今回から「宇宙人が地球に来訪している」と言える根拠について述べていこうと思います。
これは哲学ブログですが、「宇宙人・異星人の問題は哲学や思想にも大きく関係してくる」というのが僕の考えだからです。
哲学でなぜ「宇宙人」が問題なのか?
この広い宇宙のどこかには他にも知的生命体がいるだろう……。
こういう「ソフト」な考え方については、今では大多数の宇宙物理学者・天文学者が認めるようになっていると言います。
でもここで問題にしようとしているのは、そういうソフトな考えではなく「宇宙人が『UFO』に乗って地球を訪れている」という「ハード」な意見です。
ここまで踏み込むといわゆる「オカルト」に分類されてしまい、社会の表側(学校・会社・メディア・学界)からは白い眼で見られてしまうようです。まぁ「SF」扱いですね。
しかし様々な証拠を検討するならば、単に「宇宙のどこかには地球人以外の知的生命体がいる」ということだけではなく「宇宙人はすでに地球を訪れている」ということもすでに明らかです。
もちろん僕は1哲学徒であり、この問題についての専門家ではありません。「この事例についてはどうだ? あの件はどう考える?」と聞かれても知らないことの方が多いでしょう。
でも素人ながら長らく関心をもって多くの本を読んできました。哲学的なロジカルシンキングによってそれらの情報を分析して結論を出すことはできると思っています。
どうして哲学なのに「宇宙人」「異星人」なの?……と疑問に思われるかもしれません。
僕は次のように考えています。
もし宇宙人がいるとすれば、彼らの持つ「思想」「道徳」「宗教」「科学」「文化」といったものは地球人とは大きく異なると思われます。
そういう彼らと接触することになれば、どうしたって価値観の衝突は起きるでしょう。
見た目も考え方も生活習慣も異なる人々と付き合うのです。
どちらの価値観を優先するのか、干渉を最小限にして棲み分けるか、共通の新ルールをつくれるのか……こうした課題が出てくると思うのです。
そして哲学は「何が正しいのか」「何が善なのか」を考える学問ですから、価値観が大きく揺さぶられるこういう時こそ出番であるはずなのです。
実務的なことは政治家や官僚などの為政者がやるのでしょうが、哲学者・思想家もよきアドバイザーとして役割を果たすべきでしょう。
僕が少し心配しているのは次のようなことです。
少なくとも理系の科学技術については、宇宙人は僕たちよりはるかに進んでいるはずです。
何しろ光の速度で何年・何十年とかかるはずの距離を航行してやって来る技術があるんですから。
そして宇宙に関しても僕たちよりはるかに熟知していることでしょう。様々な情報を持ち、広い見識を持っているはずです。
そういうレベル差がある相手との異文化衝突が起きた場合、「地球の文化の方が劣勢になる」というのは自然な流れではないでしょうか?
知識や認識力においてはるかに優れた異星人が「上から目線」で地球人を文化的に指導する……。最悪の場合、地球人は彼らに隷属させられてしまうかもしれません。
そうではなく、やはり地球人として自主性を持って自分たちの文明を維持したいですよね。
そのためには地球の宗教・思想・道徳・法律・制度・文化を「宇宙スタンダード」から見ても立派なレベルにしておかねばならないと思うのです。
かつて開国した日本は欧米列強に認めてもらうために涙ぐましい努力をしましたが、あれと同じことが今度は地球スケールで起きる可能性があります。
その過程で、宗教であれその他の文化であれ「多くの異星人から見てマトモなものか」「宇宙時代においても維持できるのか」という観点から見直しが入るかもしれません。
いずれにせよ地球の文化はイノベーションや淘汰の波に曝されるでしょう。その際、哲学は(おそらく宇宙共通の)ロゴスを通じて物事を考える学問として果たすべき役割があるはずです。
こういうことですので「哲学は大学の文学部で教えられる正規の学問だ」「宇宙人とかUFOはオカルトの話だ」などと〈常識〉を言っているようではお話になりません。
人間が勝手に決めたジャンル分けなど真実とは関係ないですよね。
もちろん「哲学」と言っても分野はいろいろですから、「UFOに関心を持たないようなヤツは哲学者失格だ!」と言うつもりはありません。
しかし哲学界全体としてこの問題について無視を決め込むとすれば、それは「未来の地球人類にとって本当に大切なことを扱う気はない」という意思表示になります。
もしそうならアカデミズムの世界における哲学は「哲学ごっこ」に堕していると言わざるを得ないと僕は思います。
フェニックスの光
力が入ってしまいましたが、それもこれもすべて「宇宙人がいるとすれば」「宇宙人が地球に来ているとすれば」の話ですよね(笑)
哲学にとって宇宙人やUFOの話題が大事だと言うなら、まずそれが真実の現象なのかを論じなければなりません。
さてそこで「宇宙人がUFOで地球に来ている」ということを説得するのに便利な、僕のお気に入りの事件があるのでご紹介します。
UFOフリークにとっては有名な話で「何を今さら」というものですが、そうでない人にとっては新鮮かもしれません。
それは1997年にアメリカで起きた「フェニックスの光」というUFO目撃事件です。
概要は以下のようなものです。ドキュメンタリー『UFO:隠された証拠』(イギリス・メガロメディア制作/2017年)などをもとにしてご紹介します。
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1997年3月13日の午後8時30分頃、アメリカ・アリゾナ州フェニックス近辺に住む多くの住民が市内上空を北西から南東に向かってゆっくり移動するV字型に連なった光を目撃した。
物体については「独立した複数の光がV字型の編隊をつくっていた」という人もいれば、「1つの巨大なV字型の飛行物体の底面にたくさんの光がついていた」と証言する人もいた。
しかし「複数の光が約1マイル(1.6キロ)に渡ってV字型に広がっていた」という点については証言が一致している。
地元の警察やメディアには光を目撃した市民からの問い合わせが殺到した。フェニックスの光はいくつかの場所で別々に写真や映像に収められている。
フェニックスに現れる前の午後7時頃にはネバダ州ヘンダーソンに現われており、フェニックスでしばらくホバリングした後、南東のツートンの方向に移動したようだった。
このおよそ480キロに渡るルート上で多くの目撃証言が集まった。
この間、最低でも数百人が目撃している。
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最低でも数百人(!)がUFOを目撃したという事件です。
しかも数百人というのはかなり控えめな数字です。「通報する」「問い合わせる」などのアクションをしていない人の方が多いでしょうから、実際の目撃者はおそらく数千人になると思われます。
ちなみに「飛行物体が通る時、星が隠れて見えなくなった」という証言があるので、複数の光は独立していたのではなく1つのV字型巨大飛行物体についていたものと考えられます。
さて騒ぎが大きくなったため、当局はすぐに火消しを図ります。
当時のファイフ・シミントン州知事は秘書に宇宙人のコスプレをさせたうえで記者会見を行い、UFO説を否定しました。ジョークで笑い飛ばすことでパニックの鎮静化を図ったわけです。
さらに空軍からも発表がありました。「多くの市民が見たのは、訓練用に戦闘機が放った照明弾である」という説明でした。
しかしよく調べると空軍が照明弾を放った時間とUFOが目撃された時間とはズレがありました。
さらに照明弾の光はそれほど長くは持続しませんし(重力や風に逆らって)並んでゆっくりと同じ方向に動いたりもしません。
そもそも「照明弾説」は軍がUFO目撃事件を否定するためによく持ち出す常套手段です。
この事件の場合でも、時間が経って写真調査による裏付けが発表されると「照明弾説」はますます信憑性を失いました。
UFO研究者たちは、空軍がUFO説を否定するためにわざわざ〈後から〉照明弾を放ったのではないかと疑っているようです。
そしてこの事件の調査を強く求めていたフランシス・バーウッド市議が政界から追放されるということも起きています。彼女は「政界および軍から圧力を受けた」と証言しています。
さらにこの事件には後日談があります。
事件から10年後の2007年3月23日、シミントン元州知事が前言を覆し「あれはUFOだった」と認めたというニュースが報じられました。
元州知事は自分もフェニックスの光を目撃したと述べ、元パイロットとして「あれは断じて照明弾などではない」と断言したのです。
大人数による目撃
さて、この事件をどう考えるべきでしょうか?
数百人から数千人が目撃しているのですから、「見間違い」「錯覚」「嘘」という可能性はありません。「何か」が空を移動していたのは否定できない事実です。
大人数による目撃でも「集団幻覚ということもあり得る」と言って否定する人も時々います。
しかしこのケースの場合、お互いにかなり離れた場所にいる人たちが同じ対象物を目撃しているのですから集団幻覚説は通じないでしょう。
百歩譲ってUFOイベントなどで「1か所に集まった人々がUFO出現を期待している」という状況でならあり得るかもしれませんが、そういう状況ではありませんでした。
そして幻覚ではないなら、実際に「何か」がそこにあったわけです。
目撃されたのは、人々に威圧感を与えるくらいの低空をゆっくり音も出さずに飛んでいた1マイルものV字型巨大飛行物体です。
その正体について、(通常の)航空機、気球、惑星、恒星、光の反射、照明弾など、どんな普通の説明をあてがおうとも無理があることは明らかです。
というわけで、これは異星人によるUFO事件であると結論すべきだと思われます。
実は、数百人から数千人の大人数によってUFOが目撃されたという事件は「フェニックスの光」だけではありません。以下の事件では数千人が目撃者になっています。
ファーミントンのUFO艦隊事件(1950年3月)
ワシントンのUFO乱舞事件(1952年7月)
ベルギーのUFOウェーブ事件(1989年11月)
フェニックスの光と同じくらいに信憑性の高い目撃事件が少なくともこれだけあるのです。
この一事だけでも「地球外知的生命体が地球にやって来ている」ということの証明としては十分であると言えるでしょう。
宇宙人の地球来訪説を裏付ける根拠は他にもありますが、この「大人数が目撃していること」というのが意外と最強だったりするんですよね(^^;)
単純に「目撃者数が多い」ことも大事ですが、数が多いということは「その中に信頼度の高い報告が含まれる可能性が高い」ということでもあります。
実際、多くの人が目撃者となったこれらの事件では、その中に(警察官・政治家・科学者など)発言に社会的責任を伴う人々が含まれています。
その中でも特に重要なのは(軍か民間かを問わず)飛行物体を識別するプロである航空機のパイロットたちによる報告です。空港の管制官などもそうでしょう。
多くの場合、プロのパイロットたちが「飛行物体の識別を誤る」ということは考えにくいのです。彼らの証言がある事例はそれだけ信憑性が高くなります。
その意味で佐藤守著『実録・自衛隊パイロットたちが目撃したUFO』という本は注目に値します。これは元自衛隊空将である著者が、自衛官たちの遭遇したUFO体験をまとめたものです。
パイロットたちによる目撃時の詳細な状況報告が載っているため、これだけでUFOの存在証明になっていると言えるクオリティだと思います。
まとめると「大人数が目撃していること」は宇宙人およびUFOが存在することの第一の証拠と言えるでしょう。
もちろんその目撃報告の中に、信頼に足る人々による優良な情報が多く含まれていればいるほど証明の程度は高まります。
次回「宇宙人について(2)物的証拠の存在」以降でも、引き続き、宇宙人やUFOが存在すると言える根拠を述べていきたいと思います。
〈参考文献〉
- 『アメリカ大統領はなぜUFOを隠し続けてきたのか』(ラリー・ホルコム著、安納令奈訳、2015、徳間書店)
- 『実録・自衛隊パイロットたちが目撃したUFO』(佐藤守著、2014、講談社+α新書)